「いのち会議」とは、「いのち」とは何か、「輝く」とはどういうことか、「誰一人取り残さない」ために何をなすべきかを、あらゆる境を越えて考え、話し合い、それぞれが行動に移す場です。いのち会議 

アクションパネル

【開催報告】 2025年2月13日(木)いのち会議 平和・人権アクションパネル 「ビジネスと人権:国連指導原則(UNGPs)を理解し、実践へ」を開催しました!

2/13(木)18時半より、いのち会議 平和・人権アクションパネル 「ビジネスと人権:国連指導原則(UNGPs)を理解し、実践へ」を大阪大学中之島センターいのち共感ひろばにて開催いたしました。

今回は、人権問題に関して素晴らしい取り組みをされております、NPO法人 国際協力NGOセンター(JANIC) 事務局長の若林秀樹さまに、 大阪大学中之島センター&オンラインで講演会をおこなっていただきました。

堂目 卓生(大阪大学総長補佐、「いのち会議」事業実行委員会副委員長)

✓いのち活動といのちの理念:vulnerable「助けられるいのち」中心の共助社会

✓AP・いのち宣言・いのちの声:万博のソフトレガシーとして世界へ発信

若林秀樹(特定非営利活動法人 国際協力NGOセンター(JANIC) 事務局長):「ビジネスと人権:国連指導原則(UNGPs)を理解し、実践へ」

✓ビジネスと人権←特殊な経歴(企業→外交官→国会議員→シンクタンク→JANIC)

*トランプ政権やフジHDと人権課題:普遍的価値の後退や実態を伴わない方針

→「自分の言葉で人権を語れるのか?」「なぜ人権は重要なのか?」という問い

✓ビジネスと人権に関する指導原則(2011):国家<企業の経済力の時代

→資源・スポーツ・衣服・スマートフォンまで幅広い産業で人権侵害が存在

✓何が重要か:企業人<市民感覚、「自分の人権を守れないと他人の人権を守れない」

→「人権:自己実現・幸福のための権利・条件・環境」として自分の言葉で考える⇒共通言語としての人権:ビジネスなど全てのセクターで取り組む課題(SDGs)

✓平和「戦争が発生していない状態」⇔多国間主義に基づく国際的協力の機能不全→「平和なくして持続可能な開発なし」:SDGsの前提としての人権の確保

✓国「人権を保護する義務」+企業「人権を尊重する責任」の前提→法の救済が機能

→日本は遅れていたが人権デュー・ディリジェンス(人権DD)行動計画の策定へ

*閉鎖的で、完璧になるまで動かない秘密裏のサイクル(炎上の原因)→ステークホルダーも巻き込み、行動しながら変えていくオープンなサイクルへ

✓気候変動と人権:持続可能な環境と人権の結び付きの強化(2022年国連総会)

→欧州企業持続可能性デュー・ディリジェンス指令(CSDDD):国際基準化へ

✓市民社会スペースのモニタリング:市民(団体)が自由に言論できる空間の後退

✓「社会の公器」としての企業:「公平な社会・平和に向けて企業が取り組む背景」→民主的なガバナンス、自由な言論の確保などより幅広い人権・権利への貢献にむけたチェックリスト・ガイダンスの作成(Beyond Business and Human Rights)

✓まとめ;企業による人権DDの徹底、政府による人権DD法整備に加えて、国内人権機関の設定、市民・社会組織による意識・議論・行動に繋げられる文化醸成へ

⇒「ビジネスと人権」が日本社会を変える

ディスカッション・質問

✓日本国憲法における基本的人権の感覚と今日の話はすごく親和性を感じる一方で、世界的に戦争が多発するなかで人権が無視されるような状況が続く中で、そうした状況に対してどのように人権の考え方をもって向き合うべきか

→戦後日本の平和が日本における人権への親和性に繋がっていることを改めてかみしめた上で、難しい問いだが戦争の被害を受けている人や国に対して何が出来るのか考える上でも人権の考え方に立ち返る事も重要で、その上で国際協力と安全保障について勉強会を立ち上げて考えて続けている。そして、安全保障と持続可能な政治や経済の実現を通じて紛争の可能性を少しでも下げる意味でもSDGsは重要な意味を持っている

✓人権問題と移民問題の関係と、国連がどう取り組もうとしているのか基本的なことを教えてほしい

→特に難民問題は国連の基本となる課題だが、移民なしで国や社会が成り立たない状況になるなかで、移民の方の人権について感がることは不可欠であり、労働力だけほしいというようなワガママは通じない時代に

✓BDS(Boycott,Divestment,Sanctions)など消費者の活動が与える影響について

→日本では現状市民団体の活動が上手く影響を与えることが出来ていない面は否めないが、知り合いに世界の現状を伝えるなど、一人一人がもつ力・影響力を大きくしていくために出来る事を考え・行動していくことが必要

✓世界では人権に関する企業のロビーイングの実情はどうなっているのか。日本ではNPOなどが中心で上手くいかない経験もあり、企業が上手く関わってくれないかと感じる面がある

→いかに上手くロビーイング出来るか考えるためにThink Lobbyを立ち上げたが、アメリカの状況を見ていてもロビーイングに関するプロが関わることが不可欠で、そうすることで議員と市民・企業の間のコミュニケーションを上手く出来る面がある。議員としても選挙の危機感もあり、その危機感を感じさせるように粘り強くロビーイングを継続しつつ、ノウハウを上手くやる方法を確立する必要がある。みなさんと一緒に政策を通じて社会を変える文化を日本にも確立したいと考えているので協力していきましょう

✓労働搾取と雇用の確保の間の線引きは?人権侵害とみなされるような低賃金労働をなくすことで職を失う可能性(当事者が受け入れている場合もあり)についてどう考えればいいのか?

→児童労働が家計を支えているという実態もあるだろうが、同時に国・地域における最低賃金を下回るような労働は認めることは出来ないだろう。フェアトレードなどを通じて情報公開を進めながら、そうした実態をより広く伝えながら、低賃金や低年齢でも働かなくてもいい社会を構築する動きを一歩一歩やっていかなければならないだろう

◆若林秀樹さまについて

認定NPO法人 国際協力NGOセンター(JANIC)事務局長、国連グローバル・コンパク ト・ネットワーク・ジャパン理事 早稲田大学商学部卒業、ミシガン州立大院修士課程修了(農学)。ヤマハ(株)社 員、同労組役員、電機連合・総研副所長、在米日本大使館経済班一等書記官(ODA担 当)、比例区選出の民主党参議院議員として「次の内閣」経済産業大臣等を歴任。米 戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、公益社団法人アムネスティ・インターナ ショナル日本事務局長などを経て現職。 著書に『希望立国、ニッポン15の突破口(編著、日本評論社)』、『日米同盟:地 球的安全保障強化のための日米協力(CSIS)』など。