アクションパネル
2025年6月7日(土)、日本とカナダのエル・システマで活躍する子ども・若者メンバーが、大阪大学中之島にあつまり、視覚障害者向けシリアスゲームで社会を体感し、自由な音楽演奏で共生を体現します!
6月7日(土)、大阪大学中之島センター5階 いのち共感ひろばにて、特別イベント「シリアスゲームでと音楽で体感する多様性と共生」を開催します。
本イベントには、視覚障害や他の障害のある子どもたちを含むインクルーシブな合唱団「東京子どもアンサンブル」(文化庁、東京芸術劇場、エル・システマジャパン共催)、「舞鶴子どもコーラス」(舞鶴市、エル・システマジャパン共催)、2025年大阪・関西万博にあわせて来日するカナダ・オタワのOrKidstra(https://orkidstra.ca/)、ニューブランズウィック州のSistema New Brunswick(https://sistemanb.ca/)の青少年たちが出演。大阪大学中之島センターでの演奏を通じて国境と障壁を越えた共鳴の場が生まれます。
「シリアスゲーム」とは、社会や社会課題を実感しながら学ぶゲームですが、このシリアスゲームの第一人者であるすなばコーポレーション代表取締役社長の門川良平さんにいらしていただき、子どもたち若者たちに視覚障害者対応版のSDGs学習ゲーム「Get The Point」を体験してもらいます。多様な背景を持つ参加者同士の交流・共感が生まれる場を創ります。
なお、本イベントは、いのち会議の「多様性・包摂」アクションパネル、およびSSIの学生支援プログラム「SSI学生のつどい」の一環として開催され、誰もがその「いのち」を尊重される社会の実現を目指します。
【開催の背景】
在日カナダ大使館およびカナダ国立芸術センター管弦楽団(国立カナダナショナル管弦楽団・The National Arts Centre Orchestra)の招待により、エル・システマジャパンが文化庁、東京芸術劇場と共催する東京子どもアンサンブルが、6月6日(金)大阪・関西万博での特別コンサートにカナダ国立芸術センター管弦楽団や、カナダのエル・システマ団体と共演します。東京子どもアンサンブルはその多くのメンバーが視覚障害者というインクルーシブな合唱団です。いのち会議、SSIとの関わりは、2023年11月のいのち会議の場にも出演し、10月11日のいのち宣言フェスティバルにも出演予定です。
すなばコーポレーション株式会社は、社会や社会問題を学ぶゲームであるシリアスゲームを開発している会社です。同社は、社会・経済を1時間半で広く深く実感をもって学べるGet The Pointというゲームを開発提供してきましたが、ここ3年ほどで、このゲームの視覚障害者版を開発し、テストを重ねてきました。このゲームを、視覚障害者を含む多様なメンバーが参加する環境下で行います。
このような場は、いのち会議およびSSIの理念に合致するものであり、いのち会議としては、多様性包摂アクションパネル、SSIとしては、学生のための機会提供とるSSI学生のつどいの位置づけにて、この度企画したものです。
【イベント概要】
●テーマ:「シリアスゲームでと音楽で体感する多様性と共生」
●日時:2025年6月7日(土)10:00~13:00
●会場:大阪大学中之島センター5階「いのち共感ひろば」
●出演:
エル・システマジャパンが国、自治体等と共催する「東京子どもアンサンブル」「舞鶴子どもコーラス」メンバー
カナダのエル・システマ団体(首都オタワのOrKidstra、ニューブランズウィック州のSistema New Brunswick)の青少年メンバー
●講師:門川良平さん すなばコーポレーション株式会社代表取締役社長
●プログラム:
10:00-10:10 開会挨拶
堂目卓生 大阪大学総長補佐・社会ソリューションイニシアティブ長
10:10-12:00 SDGs 学習ゲーム「Get The Point」体験
12:00-12:15 休憩
12:15-12:25 舞鶴子どもコーラス紹介・演奏
12:25-12:35 東京子どもアンサンブル紹介・演奏
12:35-12:50 OrKidstra, Sistema New Brunswick紹介・演奏
12:50-13:00 「自由への賛歌」合唱
●主催:一般社団法人エル・システマジャパン、すなばコーポレーション株式会社、いのち会議、大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)「SSI学生の集い」
●協力:ローランド株式会社
●ご参加・お申込み:オンライン
恐縮ですが、一般のみなさまがたは、会場のキャパシティの関係で、オンラインのみになります。
https://forms.gle/PuYLcAaUaLY3n5Kn8
記者の皆様方は、ssi@ml.office.osaka-u.ac.jpにご連絡ください。
『Get The Point』のユニバーサル版『タッチ・ザ・ポイント ~触って、感じて、対話する~』の開発ストーリー
SDGsをテーマにした対話型ボードゲーム『Get The Point』は、これまで全国の学校や自治体、企業で活用され、子どもから大人までのべ5万人以上に体験していただいてきました。そんな中、ある体験会で寄せられた一言が、私たちに新たな挑戦を促しました。
「視覚に障害がある子どもたちとも、このゲームを一緒に楽しめないでしょうか?」 その問いから始まったのが、視覚に障害のある方も参加できるユニバーサルバージョンの開発です。
触ってわかるコマやボード、音声ガイド、誰もが情報にアクセスしやすい情報設計など、視覚障害のある方々や支援学校の先生、専門家との対話を重ねながら、試作と改良を繰り返してきました。現在は、試作版としてのユニバーサルバージョン『タッチ・ザ・ポイント』を展開しています(今年度中に本格リリース予定です)。
『タッチ・ザ・ポイント』は、単なる『Get The Point』の“障害者対応版”ではありません。障害や言語の違いを超えて、同じ場で、同じ問いに向き合い、一緒に楽しめる。そんな時間が、確かにそこに生まれました。
テストプレイの参加者からは、こんな声も届いています。「プレイしているうちに、見えるとか見えないとかの違いを感じなくなって、フラットに一緒に楽しめている感覚が広がっていった」
『タッチ・ザ・ポイント』は、“違い”を越えて問いを共有できる、新しい学びと共感の場です。
(すなばコーポレーション門川良平氏より)
このようなストーリーを持つ『タッチ・ザ・ポイント』。いのち会議、大阪大学SSIに御縁あるエル・システマが大阪にこられる機会に、その子どもたち、若者たちに経験してもらうにはピッタリということで、この場を企画することになりました。

主催者について
一般社団法人エル・システマジャパン
一般社団法人エル・システマジャパン(Friends of El Sistema Japan、代表理事 菊川 穣)は、子どもたちが音楽に向き合うことを通して自信や尊厳を取りもどし、自分の人生を切り開いていく力をはぐくむことを目的に、2012年に設立されました。東日本大震災で被災した福島県相馬市や岩手県大槌町から活動を開始し、現在では長野県駒ヶ根市、東京都、大阪府豊中市、京都府舞鶴市の6箇所で活動しています。卒業した初期からのメンバーはたくましく成長し、大学生や社会人として様々な形で故郷へ貢献しています。(ウェブサイト:https://www.elsistemajapan.org/)
すなばコーポレーション株式会社
すなばコーポレーション株式会社(代表取締役 門川良平)は、2019年に門川氏によって設立された教育系企業です。同社は、SDGs学習ゲーム「Get The Point」や民主主義を学ぶゲーム「Demopoly」など、楽しみながら社会を学べる教育コンテンツを開発しています 。門川氏は、早稲田大学卒業後、ベネッセコーポレーションで教材開発に従事し、その後、小学校教員や出版社での経験を経て独立しました 。同社の取り組みは、企業や自治体との連携を通じて、持続可能な社会づくりを支援しています。またCGO(チーフ・ゲーミフィケーション・オフィサー)の荒木 勇輝氏は、NPO法人寺子屋プロジェクト(Tera school)を設立して、京都を中心に全国各地で、学びの場づくりやそれを支える地域の人たちのコミュニティづくりに取り組んでいます。(ウェブサイト:https://sunaba-co.com/)
「いのち会議」事業推進協議会・実行委員会
「いのち会議」事業推進協議会(略称「いのち会議」)とは、一人ひとりが地球の上で生かされている「いのち」であるという意識に立ってつながり、声を上げ、聞きあい、考え、話し、ひとつの声にしてグローバルなムーブメントにつなげていく場です。「いのち」とは何か、「輝く」とはどういうことか、「誰一人取り残さない」ために何をなすべきかを、あらゆる境を越えて考え、話し合い、それぞれが行動に移していきます。グローバルな規模での産官学民による共創によって、2025年大阪・関西万博において「いのち宣言」を発信します。2025年以降も「いのち会議」を万博のレガシーとして継続し、SDGsを推進し、SDGsの次のゴールを構想していきます。(ウェブサイト:https://inochi-forum.org/)
大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)
大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)は、大阪大学の人文学・社会科学系の研究者が中心となり、理工情報系や医歯薬生命系など自然科学系の研究者、そしてパブリックセクターや民間企業など、多様なステークホルダーと連携し、社会課題の解決と持続可能な共生社会の実現を目指すシンクタンクとして、2018年に設立されました。2050年の「命を大切にし、一人一人が輝く社会」を目指して、社会課題解決に向けて取り組んでいます。(ウェブサイト:https://www.ssi.osaka-u.ac.jp/)
開催場所について
大阪大学中之島センター「いのち共感ひろば」
大阪大学中之島センター5階に位置する「いのち共感ひろば」は、いのちの輝きとSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて、社会とアカデミアが共創する拠点です。またこの空間は「いのち会議」と大阪大学SSIの活動拠点でもあり、社会の人々とともに課題に向き合い、願う未来を構想する場として設けられました。年齢や性別、国、文化の枠を越えて、さまざまないのちと共感するための場となっています。(ウェブサイト:https://inochi-forum.org/action-report/general-event/about-inochi-plaza/)