「いのち会議」とは、「いのち」とは何か、「輝く」とはどういうことか、「誰一人取り残さない」ために何をなすべきかを、あらゆる境を越えて考え、話し合い、それぞれが行動に移す場です。いのち会議 

活動状況|アクションパネル

【開催報告】2023年10月14日(水)、いのち会議市民部門 アクションパネル「未来をになう若者のためのつながりと助け合い~若者同士、おとなと若者~!」を開催しました。

<日時> 
2023年10月14日(水)14:00~16:30

<場所> 
ハイブリッド(大阪大学中之島センター5階「いのち共感ひろば」+オンラインウェビナー)

<プログラム>
・挨拶
 堂目卓生 大阪大学SSI長
  タイトル「『いのち会議』『いのち宣言』について」

・話題提供
 泉ナナ 他(大学生、大阪大学学生団体Flagship)
  タイトル「学生団体Flagship -事業内容と今後の展望-」
  (活動紹介サイト https://osippconference.wixsite.com )
 加輪上創介(大学生、学生団体 Inochi WAKAZO Project i-GIP)
  タイトル「私はなぜi-GIPの代表を務めているのか」
  (活動紹介サイト https://inochi-wakazo.org/projects/igip 
 西川理菜(おとな、NPO法人クロスフィールズ 事業ディレクター)
  タイトル「グローバルキャリア探求キャンパス CROSS BRIDGEのご紹介」
  (活動紹介サイト https://crossfields.jp/crossbridge/ 
 川村賢人(高校生、一般社団法人Sustainable Game代表理事)
  タイトル「Sustainable Game」
  (活動紹介サイト https://www.sustainablegame.com/ 
 櫻井晃大郎(大学生、APU2年、SDGs子ども勉強会プロジェクト)
  タイトル「子ども勉強会プロジェクトの活動について」
  (活動紹介サイト https://www.instagram.com/sdgs_children_project/

・パネルディスカッション
 話題提供者パネルディスカッション

※タイトル等をクリックすると動画をご覧いただけます。

開催報告

10月14日(土)、いのち会議市民部門 教育アクションパネル(SDGs4)「未来をになう若者のためのつながりと助け合い ~若者同士、おとなと若者~!」を大阪大学中之島センター「いのち共感ひろば」とオンラインのハイブリッドで開催しました。SSI長の堂目卓生教授や話題提供者の方々含め会場には20名、オンラインには32名が集まりました。以下に、概要を報告します。

堂目卓生 大阪大学SSI長 「SSIから『いのち会議』『いのち宣言』へ」

✔「Capable」と「Vulnerable」の共助社会像の提示、いのち会議・宣言の概要説明
→今回は特に若い世代の子を聞く回

泉ナナ 他(学生団体Flagship)「学生団体Flagship -事業内容と今後の展望-」

✔「高校生へ学びの機会を提供」;教授主体→サークル化し学生主体の活動へ
✔「世界で活躍する人材を育てる」:高校生同士の切磋琢磨を通じた探求活動
✔待兼山会議:「若者のダボス会議」、高校生と大学生・教員の交流。高校生の探究学習の成果発表を教員が客観的に評価、同年代の切磋琢磨→モチベーション刺激
←年30人以上が参加、国内+海外の高校も近年は参加
✔Futere Global Leaders Camp:国際問題(SDGs)に関する探究学習に関する強化合宿、大学生のファシリテートの下でGWと講演の実施(学び合いの場)
→GW・ロジカルシンキングの訓練、国際的な経験を持つ研究者・実務化の講演
✔展望:「全ての高校生への大学での学びの提供」に向けた、大学と協力した知名度・信用向上、交通費・宿泊費獲得による参加地域の拡大←「大人」の協力が不可欠

加輪上創介(学生団体Inochi WAKAZO Project i-GIP)「私はなぜi-GIPの代表を務めているのか」

✔i-GIP:若者によるヘルスケア課題解決・人材育成→若者の力でいのちを守る社会
*上位団体のinochi未来プロジェクト:理事に多様な分野の阪大教員も
✔教育プログラム:大学生メンターの下で中高生がヘルスケア課題についてのアイデアを考え、Forumを通じて発表
✔毎年テーマを定めてアイデアコンテスト+実装実験:AED知識保有者が座るRED SEAT(ラグビー代表戦で実施), 今年は睡眠時無呼吸症候群(SAS)がテーマ
✔加輪上さんの経験:高校生として参加→大学生でメンター→選挙活動サポートなどバイトやボランティア活動→改めてi-GIPに復帰・プライマリケアへの興味

西川理菜(NPO法人クロスフィールズ)「グローバルキャリア探求キャンパス CROSS BRIDGEのご紹介」

✔「社会課題が解決され続ける未来」←「働く人」と「社会課題の現場」を繋ぐ
→留職プログラム+共感VRワークショップ(参加人材の増加のため)
✔大人を繋げる→高校生にも拡大のための「クロスブリッジ」プログラム立ち上げ
←コロナによる機会減少・グローバルリーダー育成の遅れ・地域格差解消
✔2ヶ月間のオンラインプログラム:知識→現場(VRも)でのWS→キャリア検討
→社会課題を身近に感じられたり、自分を見直したり、仲間作りという感想
✔全編オンライン実施、公開セッション設置のよる参加者増加へ

川村賢人(一般社団法人Sustainable Game代表理事)「Sustainable Game」

✔中高生による一般社団法人Sustainable Game運営:未成年の社会的信用の獲得→社会課題解決に向けた自由な発想が出来る場
✔未成年のPJ支援(Flare):企業(リソース)と中高生(PJ)のマッチング
⇒情報→PJ計画サポート→実行・共創(研究・開発・実装)のプロセス
⇒実例:食べられるスプーン開発(健康成分の研究、商品の販売などのサポート)
✔協業企業を探すための企業へのプレゼン(togeZer):企業のリソースを活用して小さな課題から中高生と社会・企業が共創する場 
*企業とこどもがお互いに最小限の取れるリスクを取り合うことの重要性
✔大人・社会に一方的な抗議するのではなく、未成年も社会への責任を担うために社団法人として活動、批判・否定→提案・実装に繋げていく

櫻井晃大郎(立命館アジア太平洋大学2年生、SDGs子ども勉強会プロジェクト)「子ども勉強会プロジェクトの活動について」

✔緩い繋がりのグループで活動:やりたいことをやりたいタイミングでコツコツと
✔SDGsの目標達成:主にミートフリーの観点から、小学生から大学生まで参加、企業・企業・自治体と連携した勉強会・イベントの運営、政治かへの陳情
✔活動の意味:知識→行動のために、教育を通じた「当たり前の感覚の底上げ」
*短期間に結果をだすのではなく、SDGsの課題を長期的に当たり前に
✔強制力緩め、つながり、必要ならやる:1人の100歩より100人の1歩
→より長期的な時間軸にたつこどもによる長期的な当たり前化・自分事化
✔小学生時代の経験(スポーツ世界大会など)→中高生での活動→大学で環境・開発専門に:「まずは行動」という感覚の獲得→一緒に考え・共創する社会へ

パネルディスカッション

◆どう中高生を集めるのか
✔エコーチェンバー化という課題も。ネットワーク形成による人材の交流(特に地域を越えた)が突破口になるか(川村)
✔開催方式+広報活動をどう行う(どこに打ち込むか)のが効果的か
✔中学校・高校に直接打ち込みにいってアピールするのがわかり易く効果的
✔高校側から見ると案内が多すぎる現状も問題。誤字脱字(名前の間違い)をなくす、担当者にきちんとメールが届けられているかチェックするのがポイント
✔探求事業に困っている現場の学校のことも考えると、教育委員会も連携してマッチングプラットフォームの整備が必要と感じた(大阪府)

◆事業を自走化するには(補助金なしでどうやるか)
✔学生団体なので人件費なしという事情+最低限の必要経費についての企業からの協賛(事業の透明化アピールにも利用してもらう)

◆どう活動時間を確保するのか、将来のキャリアについて
✔休憩時間の活用やネット上でのミーティング中心
✔できる限りいるメンバーで作業分担・助け合うという体制構築が重要
✔運営を通じた経験から人と人を繋ぐ仕事をしたいという思いが強くなった

論点まとめ

✔こどもたちがアイデアを考える→実装まで経験出来るプロセスを用意する。未来のビジョン・ストーリー重視のこれまでも出てきた考えこと加えて、(最小限でも)実装まで行うのが必要だというこどもたち自身の意識の顕在化
✔「こどもの時間軸」や「実行を通じたこどもたちの責任」という当事者意識
✔運営における自走の難しさを緩和する学生団体ならではの解決方(人件費回避+企業の支援)がSustainableなのかという課題にあるが、同時に助け合いや緩いつながり(コモンズ的空間)という未来社会に必要な理念・行動様式も見てとれる
✔ネットワーク・参加者拡充のための仲間の可視化とプラットフォーム作り。こども食堂の時にも出てきた繋がりを作り易いハブを担える存在としての大学の役割も