「いのち会議」とは、「いのち」とは何か、「輝く」とはどういうことか、「誰一人取り残さない」ために何をなすべきかを、あらゆる境を越えて考え、話し合い、それぞれが行動に移す場です。いのち会議 

活動状況|アクションパネル

【開催報告】2024年9月19日(木)、 いのち会議 街づくり・防災アクションパネル 「KOA株式会社の理念と創業の精神の実践~『伊那谷に太陽を』『農工一体』から世界へ~」 を開催しました!

2024年9月19日(木)、いのち会議 アート・文化・スポーツ アクションパネル「石は、いのちを持ち得るか 万博建築(いのちを持つ庭)を通じて未来を想像する」を開催しました。話題提供者の方々含め会場に11名、オンラインに22名が参加しました。以下に概要を報告します。

開会挨拶 堂目 卓生(大阪大学総長補佐、「いのち会議」事業実行委員会副委員長):「『いのち会議』について」

✓ SSIの活動といのちの理念:vulnerable「助けられるいのち」中心の共助社会
✓ いのち会議・いのち宣言:万博のソフトレガシーとして世界へ発信

山本容平(KOA株式会社 経営管理イニシアティブ経営戦略センター):「Essential parts of the World:信州 伊那谷から世界へ」(動画 0:00~49:22)

✓ 顧客価値→経済価値→社会価値のつながり:みんな(ステークホルダー)のために
*倫理資本主義:経済的価値が道徳的進歩・問題解決に繋がる「真の利益」
✓ KOA株式会社:電子部品(抵抗器)販売、車から携帯まで身近な製品に偏在
✓ 創業者向山一人のビジョン「農工一体」「伊那谷に太陽を」:時代が求める価値、ふるさとの暮らしを豊かに→経営者・政治家として精力的に活動
✓ 2代目向山孝一:経営の危機(←プラザ合意)、経営と地球の融合(生態系)モデル作りへ→「拡大→循環」「無限→有限」「征服→調和」「利便性→豊かさ」という価値の転換、自然・文明・風土などの恵みをものづくり・社員の健康などの実りへ
✓ 歴史の中で作られてきた理念・ビジョンの下に山間部に工場に見えない自然に馴染む工場を建設。親子3代以上現地の人々が働く場に(OBインタビュー)
*現地に根付く農業活動と両立する工業活動による働く場・生活の充実
✓ 未来日記・地域共生:「日本一住みたいまち」を目指した暮らしに密着した「農工一体」の活動展開(子育て・老人支援、地域感謝祭・伝統芸能など)
✓ 2030ビジョン Essential parts of the world:世界に不可欠なパーツ(部品)の提供
→電気自動車産業を中心に据えた経営戦略+伊那谷財団を通じた教育・自然保護
✓ ふるさとが持つ価値:先祖に対する感謝・自然に関する畏怖を胸に生活・文化基盤の整備→ふるさとを中心とする新たな文明のありかたの模索

中村博(株式会社やまとわ代表取締役):「やまとわの活動について」(動画 50:20~)

✓ やまとわ(山杜環):KOAの100%出資会社、地元木材による木製家具の開発(森林率が約8割の長野・伊那谷)→山、杜と暮らしがつながり合って循環する社会
✓ 森をつくる 暮らしをつくる:自然と人の暮らしの両立による持続可能な未来
✓ 社会課題との出会い:伝統的木工を学ぶ←大量生産・消費に対する工芸の可能性
→KOA森林塾と出会う(2002):山仕事の基本、森林問題を通じた生活の見直し
✓ 森林の役割:木材生産+水の浄化・光合成・災害防止・生物多様性など様々な役割
⇔加速的に減少する森林:日本は森林率が高いが減っていない(ただ自給率低い)
✓ 世界はOveruse、日本はUnderuseによる真逆のベクトルから森林課題が発生
→日本の木で日常の生活道具を作ることで持続可能な自然・経済へ
✓ 地域における森林と併せた様々な活動展開:祭など文化活動、商店街との連携した木製製品を利用した知育・まなびの展開→人の暮らし・生活に密着した活動
*日常・生活に根ざした工芸と商業活動が交差する展開
✓ 「放置された森」:人が関わり、経済循環を通じて多様性・持続性を担保する
✓ 農と森事業部:夏農業→冬林業、生ゴミや堆肥など未利用資源を活用
✓ 木工事業部:木の種類、特性(硬い木・曲がった木)に併せたものづくり
*地域財のアカマツを使った経木のリブランディング(包み紙→文房具)
→空間プロデュースなど木材を通じたサプライチェーンの構築
✓ 森事業部:森を活かしたリゾリューション。自治体と連携して、森の教室作りを通じた森の若返り促進、森に関わる人材育成・仕事創出など
⇒ 国土の8割が森林の日本において農林と一緒に生きていく暮らしの構築が重要
← KOAの理念と共に、森林に関わる活動を具体的にビジネス化・持続可能化