「いのち会議」とは、「いのち」とは何か、「輝く」とはどういうことか、「誰一人取り残さない」ために何をなすべきかを、あらゆる境を越えて考え、話し合い、それぞれが行動に移す場です。いのち会議 

活動状況|いのち会議全体

2024年2月17日(土)にて、「いのち会議・生きるを考える~世代を越えて~」を開催しました。

2024年2月17日(土)千里阪急ホテルにて、千里ロータリークラブが幹事をされた“国際ロータリー第2660地区”のロータリーデイにて、「いのち会議・生きるを考える~世代を越えて~」を開催しました。会場には160人を超えるロータリアンが参加されました。

「いのち会議」は市民部門ユースチームの活動の一環として、人生の先輩であるロータリアン2人と阪大生3人によるパネルディスカッション形式で実施しました。ロータリアンは古城紀雄さん・阪大名誉教授、田中敏宏さん・阪大理事・副学長、阪大生は早崎結衣さん・外国語学部2年(Flagship)、吉川馨さん・工学部3年(a-tune)、宮村侑樹さん・人間科学研究科博士後期課程1年(MeW Project)です。ファシリテーターは堂目卓生さん・阪大総長補佐、司会進行は小川真由さん・阪大卒フリーアナウンサーが務めました。

写真1)いのち会議の登壇者

まず、堂目さんから「人生の先輩として、若い学生に対して伝えたいことは何ですか?」という問いに対して、田中さんから「今日登壇されている3人の学生は、新型コロナウィルスを経験したので、その経験を後輩や次の世代に伝えてほしい」と応えられました。

次に堂目さんは学生にも「人生の後輩として、先輩に対して伝えたいこと、教えて欲しいことは何ですか?」と問いかけましたが、緊張からなかなか学生から本音の話が得られませんでした。しかし、対話を続けていくうちに徐々に緊張も解け、堂目さんから「おとなたちが全然分かっていないなあと思うことは何でしょうか」という問いに対して、早崎さんから「私たちは子供のころからインターネットやスマートフォンなどある環境で育ってきましたが、コロナ禍でSNSユーザーはさらに拡大し、TickTockやChatGPTなどの新しいサービスもできました。しかし、その中で容姿のことや性格など、色々なことについて直接間接に言われ、ショックを受け、自分の価値観が左右されることがあります。親や先生など、おとなたちは、今の若者がこうしたバーチャルな世界の中で揺さぶられ、悩んでいることを分かっていないのではないかと思います。」という発言がありました。

続けて吉川さんが「私の高校3年間はまさにコロナ禍にあり、ほとんど学校にも通えなかったんですが奇跡的に文化祭は人数制限の中で開催できたのが思い出に残っています。今、私たちをZ世代と大人の方々は呼びますが、それには少し違和感があります。現在の1年生と会話していてもついていけないことも沢山あり、私たちと一緒のZ世代に括られるのは疑問もあります。昨年の夏に欧州へ行ったのですが、行く前に抱いていたその国や地域のイメージは偏見にすぎず、事実とは異なることを実感しました。だから、Z世代と括らず個人単位で見て欲しいと思います」と応えました。

宮村さんは「論点と逸れるかもしれないが、私は未来社会の新しい仕組みを創りたいと思います。例えば、トイレットペーパーは普通にどこのトイレにもあるのに、生理用品はありません。そんな今の常識を変えて、月経フレンドリーな社会創りに貢献していきたいです」と応えました。

最後にロータリアンの古城さんから「学生の皆さんの伝えたいことややりたいことは分かりました。それができるように進めてください」と返されました。

堂目さんから「学生の皆さんからとてもいい気づき、新しい未来の問いをもらったように思います。この問いについても、機会をみつけていのち会議で議論できればと思います」と結びました。

今回は世代を越えたチャレンジングな「いのち会議」でしたが、未来社会に向けた新たな“問い”を見つけられ有意義な対話となりました。今後も「いのち会議」市民部門ユースチームとして、様々なテーマにより対話を続けていきます。

写真2)いのち会議に登壇した阪大生(左から早崎さん、吉川さん、宮村さん)