「いのち会議」とは、「いのち」とは何か、「輝く」とはどういうことか、「誰一人取り残さない」ために何をなすべきかを、あらゆる境を越えて考え、話し合い、それぞれが行動に移す場です。いのち会議 

活動状況|いのち宣言

【提言】「生命と地球の共進化」の歴史を継承し、「人類と地球の共進化」の段階へ。「人新世」Anthropoceneを「人類による地球OS更新の世紀」と読み替えて、人類の本来の知的創造性を解発していきましょう。

SDGs ゴール14
SDGs ゴール15
SDGs ゴール17

概要

地球の「いま」が見える世界地図や地球儀がなぜないのか?

Earth Literacy Programは、そんな疑問から、リアルタイムの世界の状況が表示されるデジタル地球儀「触れる地球」Sphere(スフィア)を独自に開発し、普及してきました。

SNSやメタバースなど情報環境は劇的に進化しているように見えて、私たちの「いのち」に関わる本質的な情報は逆に見えにくくなっているように感じます。

私たちの食べものや水、エネルギーはどこから来るのか?スマホにタップすれば地球の裏側から何でも取り寄せられる現在の社会はどこまでサステナブル(持続可能)なのか?この私たちの「地球サイズの暮らし」が知らない間に地球環境と人類社会を大きく変化させているとしたら、それが「見える」仕組みをつくる必要があるのではないか?

「情報過多」の時代は、本質的に「情報過疎」の時代でもあります。人間と地球のサステナビリティを担保する、“地球の体温と体調の変化”がリアルに感じられるような「情報環境のアップデート」がいま求められていると感じ、このようなデジタル地球儀をつくってきました。

とはいえ地球環境問題を見える化し、危機意識を煽ることだけが目的ではありません。

地球は生命を育んだ星であると、同時に「生命が育んだ星」でもあります。

酸素のなかった地球を酸素に満ちた地球へと変えた27億年前のシアノバクテリア。大気に満ち溢れた酸素はやがて地球のUVカット層(オゾン層)を形成し、紫外線が遮蔽された陸上環境に植物が進出して「緑の地球」へとテラフォームしていきました。

これらはいずれも劇的な「地球OS(Operating System)の更新」であり、その折々に新たな廃棄物汚染とその解決も伴いつつ、地球生命系のエコノミーをアップグレードしてきました。

この「生命と地球の共進化」の物語の新たな1ページを書く立場に、私たち人類はいます。人類はこの素晴らしい地球システムに、その体調変化もモニターしつつそのさらなる進化を促すような、新たな「自己認識のレイヤー」を付け加えようとしているのかもしれません。

「地球OSを更新する」ほどの影響力をもつ存在という意味では、上記のように人類は地球史上初、唯一のテラフォーマーではありません。でも、それを現在進行形(リアルタイム)で自覚し、その体調変化をモニターして、その行く末(未来)を変えられる初の生命です。

「触れる地球」Sphereは、そうした地球と人類の「自己認識のセンスウエア」づくりの第一歩であり(=地球のいまを「しる」「かんじる」ツール)、ゆくゆくは誰もがこうした「生きた地球」を心のなかに抱いているような時代――そんな人類のマインドの進化を目指しています。

20世紀、人類社会に大きな発展をもたらした技術文明は、「常温常圧」で高効率のパフォーマンスを見せる地球生命系に比べてまだまだ未熟です。人類の技術文明はその「進歩」ゆえにでなく、その幼稚さゆえに地球環境にダメージを与えています。

でも植物の光合成を模倣して太陽のエネルギーを貯留して人類の社会経済を回してゆく、あるいは「ゴミもうんちも存在しない」自然の循環系に近いかたちでサーキュラーエコノミーを回すなど、ようやく人類の技術文明が「幼年期を脱する」兆しも見えてきました。AIや多様なIoTで構成されるインターネットは、そうした人類活動も包含した地球の物質代謝をモニターする「地球大の感覚神経系」として、他の動植物や微生物とも相互接続してゆくでしょう。

こうした希望の未来、人類が地球の進化に貢献しうる可能性――いわば「人類と地球の共創(共進化)」の可能性を、デジタル地球儀の普及活動などを通じて、次世代に伝えて行くことが重要です。

地球と人類の共進化にむけた、創造的な「共創」パートナーシップの形成――。

いのち会議は、様々なツールを用いて、その形成を促進してまいります。

参考情報

・[公式] SPHERE (スフィア/ 触れる地球)
 https://sphere.blue/
・UNIVERSITY of CREATIVITY(UoC) – 共創地球塾
 https://uoc.world/mandala/details/?id=06Qb0V1v632

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