「いのち会議」とは、「いのち」とは何か、「輝く」とはどういうことか、「誰一人取り残さない」ために何をなすべきかを、あらゆる境を越えて考え、話し合い、それぞれが行動に移す場です。いのち会議 

いのち宣言

【提言】コミュニティ通貨を使って、社会のしくみを、資本主義から新たな共助のしくみである共感資本社会に転換しよう。また、ビジネスで使う言葉から「戦さ」で使うような言葉をなくそう。

概要

非営利株式会社eumoでは、格差を拡大し続け、地球環境を悪化させ続ける、行き過ぎた資本主義を是正すべく、「共感資本社会」という大きなテーマを掲げ、2018年から活動をしています。共感資本社会とは、共感という見えない、貨幣換算できない価値を大切に育み、それを基礎(資本)として活動していく社会です。 

従来の資本主義との違いを言えば、共感資本社会では、企業は、さまざまな社会課題を解決するために共創しながら活動するようになり、それを応援する株主は、配当やキャピタルゲインを目的とせず、共感で出資するようになります。共感資本社会では、企業で働く人たちは、自分がどれくらいワクワクするかで価値を判断し、自分のタレント性を高めていくようになり、複数の会社に属し、農業などを行い、多様な場所や働き方で貢献するようになります。居場所に依存しないため、いろいろな場所で生活しながら、共感できる地域やコミュニティに属して活動することができます。消費者は、自分で農業する人もいて、その結果、「安ければ、安いほうがよい」という考え方が減り、共感できる生産者から購入するようになります。価格は、定価ではなく、それぞれが関係性に基づいて支払える範囲で決めていくことができます。大切なことは、自分たちの意志でどこに向かうかを決めることです。 

共感資本社会は、貨幣を否定するものではありません。貨幣で実現できることもたくさんあります。しかし、やりたい活動、実現したい理想が金銭的利益を多く生むものだとは限りません。そんな時のために「共感を原資にする」という選択肢が必要なのです。 

現在、共感でお金が循環する仕組みである共感コミュニティ通貨eumoは、全国約30のコミュニティで使用されています。この通貨では、素敵な活動を応援するためより多く支払う文化や、通貨に期限を持たせ通貨がすぐに必要としない人からいま必要な人にペイフォワードする文化を育んでいます。これにより、奪い合う経済から分かち合う経済への移行を促しています。 

さらに共感資本社会に向けた実践者から学ぶeumo Academyでは、既に300名以上の学生や社会人が、新たな時代を実感し、創造するためにお互いに学びながら共創する活動を行い、卒業生を中心に全国各地の地域に入って、より豊かな地域を目指した活動などを行っています。  

また、共助のネットワークとして、大阪の谷町で「たにまちソーシャルの会」を発足させ、多様な人々が集い、ソーシャルな活動を共有しながら、共に応援し合う会を運営しています。活動拠点となっているユニバーサルレストランやカフェでは、学生たちが面白いおとなたちに出会える場として積極的に参加してくれています。 

これらの取組の他、共感資本社会を実現するためには、ビジネス用語から「競争」や「戦略」などの「戦さ言葉」 をなくす必要があります。言霊や引き寄せの法則など、人は発する言葉でイメージができ、それを実現してしまうものです。戦さ言葉を使う限り、人は競争を当たり前に感じ、共創は困難だと感じてしまいます。これを避けるためには、ビジネス用語葉を誰かと戦う言葉ではなく、自分の内面と向き合う道(どう)の言葉に変えていく必要があります。 

 いのち会議はeumoやeumoの活動に賛同する企業・組織とともに、共感資本社会の実現に向けた活動を展開し、より豊かな生き方を選択する人びとを応援していきます。

2024年開かれた共感資本社会を実現しようとする人たちが集まる「eumoな日」

参考情報

・共感でお金が循環する仕組み:共感コミュニティ通貨
 https://currency.eumo.co.jp
・共感資本社会における実践者から学ぶ:eumo Academy
 https://eumoacademy.com/
・共助のネットワーク:谷町ソーシャルの会
 https://www.tanimachi-social.com/

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